水泳選手の中には筋トレを避ける人が多いことをご存知でしょうか?
「筋肉をつければ速くなる」という一般的な考えとは裏腹に、水泳の世界では筋トレに対して慎重な姿勢を取る選手が少なくありません。
実は、水泳と筋トレの関係は思っている以上に複雑で、場合によってはパフォーマンスを下げてしまうリスクも存在するのです。
今回は、水泳選手が筋トレを敬遠する理由から、水泳に本当に必要な力とは何かまで、詳しく解説していきます。
水泳のパフォーマンス向上を目指す方は、ぜひ最後までお読みください。
1. 水泳選手が筋トレしない理由って本当にあるの?

水泳選手が筋トレを避ける理由はいくつかあります。
これらの背景を理解することで、水泳と筋トレの関連性についてより深い洞察を得ることができるでしょう。
筋肉の種類に対する影響
水泳は主に「有酸素運動」として位置づけられ、持久力の向上を目指したトレーニングとなります。
このため、水泳によって育成される筋肉は「遅筋」と呼ばれるタイプの筋肉で、持久力に特化しています。
遅筋は筋線維の断面積が小さく、肥大しにくい特徴があります。
一方で、筋トレで強化される「速筋」は筋肉が大きくなりやすく、強力な力を発揮するものです。
このため、水泳選手が期待する筋肉の発達には限界があると言えるでしょう。
負荷とリスク管理
筋トレは特にウエイトを使用した場合、関節に大きな負担をかけることがあります。
これに対して水泳は関節に優しい運動です。
そのため、水に入ることによって身体の負担を軽減し、トレーニングする選手が多数存在します。
筋トレによって筋肉の過負荷や怪我のリスクが増し、水中でのパフォーマンスに影響を及ぼすことを心配する水泳選手も少なくありません。
フォームとテクニックの優先
水泳において最も大切なのは、正しい泳ぎのフォームを保ち、効率よく泳ぐことです。
筋トレを行うと、筋肉の疲労が蓄積し、泳ぐための技術練習への集中力が低下する危険性があります。
水中での練習では、技術的なスキルが極めて重要ですので、疲労が技能練習の質を損なわないように配慮するため、筋トレを控える選手が多いのです。
カロリー消費と栄養管理
水泳は非常にエネルギー消費が激しいスポーツですので、適切な栄養摂取が必要不可欠です。
筋トレによって消費エネルギーが増えてしまうと、水泳に必要なカロリーの確保が難しくなることがあります。
そのため、水泳選手は泳ぐことを主たるトレーニングとし、筋トレは控えめにすることでエネルギーのバランスを維持しようとします。
これらの要因から、水泳選手は筋トレをあまり行わない、または慎重に取り入れる傾向があります。
水泳においては、自己の特性に応じたトレーニング方法の選択が重要なのです。
自身シニア層マスターズスイマーなので速く泳ぐためには筋トレは必ず必要だと思っています。
実際に貧弱な肉体であるため泳ぐ姿勢を保持するためには体幹部の強化は絶対的に必要であると思います。
2. 筋トレが水泳のパフォーマンスを下げる3つのケース

水泳選手が筋トレを取り入れる際に、場合によってはパフォーマンスが逆に低下してしまうことがあります。
以下のようなケースでは特に注意が必要です。
筋肉疲労によるパフォーマンス低下
筋トレは確かに筋力強化には効果的ですが、過度に行うことで筋肉疲労を引き起こすことがあります。
特に水泳直前に強度の高い筋トレを行うと、疲労が残り、フォームの崩れや技術練習に支障をきたす恐れがあります。
水中での動きは技術が重要なため、疲労によるパフォーマンス低下は致命的です。
あくまで水泳のための筋トレは絶対的に必要と思うタイプです。
実際、泳ぐ姿勢も良くなりスピードも上がっています。
筋肉の重さによる抵抗の増加
水泳では、体が軽やかに水を進むことが求められます。
しかし、筋トレによって体重が増えると、水中での抵抗が大きくなります。
この結果、ペースや持久力が損なわれ、ラストスパートでの力強さも台無しになることがあります。
特にダイエットやスピードに敏感な選手にとっては、筋肉量を増やすことが良い方向に働かない場合もあります。
栄養不足による筋肉の分解
激しい筋トレや水泳の練習を行う中で、栄養不足に陥ると、体はエネルギーを供給するために自身の筋肉を分解してしまうこともあります。
この場合、水泳に必要な筋力が減少し、パフォーマンスが落ちるだけでなく、逆に体重が減少しボディコンディションが悪化する可能性があります。
特に食事を厳しく制限している選手は、このリスクが高くなります。
水泳選手にとって、筋トレは効果的に活用する一方で、その実施方法やタイミングを適切に考慮することが重要です。
筋トレが逆効果となるこれらのケースを理解することで、より効果的なトレーニングプランを構築できるようになるでしょう。
自身は70歳の趣味としての水泳です、でもしっかり体つくりはした上で泳いだ方がパフォーマンスは絶対的に上がりますよ。
3. 水中練習と筋トレ、どっちを優先すべき?

水泳選手にとって、水中練習と筋トレのどちらを優先すべきかという選択は、パフォーマンス向上に直結する重要な問題です。
以下に、両者の特徴や役割を比較し、効果的なトレーニングの計画を考えてみましょう。
水中練習の重要性
水中での練習は、水泳技術の向上や体力の維持に必須です。
具体的には、以下のような要素が含まれます。
- 技術の習得: フォームやストロークの改善は、水中での反復練習を通じて行われます。
正しい形で泳ぐことができるようになると、無駄なエネルギーを使わずに効率的に泳げます。 - 抵抗感覚の強化: 水の中では、身体が常に抵抗を受けています。
この抵抗に慣れることで、実際のレース環境でもパフォーマンスを発揮しやすくなります。 - 心肺機能の向上: 水泳は有酸素運動として心肺機能を強化します。
継続的に泳ぐことで、スタミナを高めることができます。
筋トレの役割
一方で、筋トレも競技力を向上させる要素として非常に重要です。
水泳における筋トレの利点は次の通りです。
- 筋力とパワーの向上: 筋トレを通じて、筋力やパワーを高めることで、水泳中のストロークやキックの力を強化できます。
- 怪我の予防: 陸上での筋トレは、関節や筋肉のバランスを整える役割も持っています。
これにより、怪我のリスクを軽減することができます。
どちらを優先するべきか?
水泳と筋トレ、どちらを優先するかは選手の個々の状況によりますが、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 目標の明確化: 自身の競技目標や技術面での課題を明確にし、それに応じて優先順位を設定することが大切です。
フォーム改善が急務であれば水中練習を重視し、パワー不足を感じるのであれば筋トレに力を入れるべきです。 - トレーニングのバランス: 完全に片方を優先するのではなく、バランスを考えることが重要です。
例えば、水中練習をメインにしつつ、特定の筋力が不足している部分を補うためには切り替えて筋トレを取り入れる方法も考えられます。 - 体力と疲労の管理: 水中練習と筋トレを同じ日に行う場合、体力が必要な水中練習を先に行い、その後に軽めの筋トレを行う方が効果的です。
疲労を考慮することで、パフォーマンスの低下を防げます。
このように、水中練習と筋トレの優先順位は選手の目標や体調によって異なるため、個々に合ったトレーニング計画を立てることが望ましいです。

筋トレしてるって言っても大げさなマシンを使わなくても家で自重トレーニングで十分ですし、それ以上になると泳ぎの邪魔になる筋肉をつけることもあるので注意が必要です。
4. 「筋肉があれば速くなる」は間違い!水泳に必要な本当の力とは

水泳は、一見すると筋肉量が多ければ速く泳げると考えられがちですが、これは非常に誤解を招く見方です。
実際には、水泳において求められる力は単なる筋肉の大きさではなく、技術と適切な体力が不可欠です。
以下では、水泳において大切な要素を詳しく見ていきます。
技術が最優先
水泳においては、泳ぐテクニックが成績に直結します。
水中での効率的な動きや、ストリームラインの維持、呼吸法など、技術的なスキルが重要です。特に以下の点が挙げられます。
- 水の抵抗を最小限に抑えるフォーム:正しいフォームによって、水の中での移動効率が大幅に向上します。
- ターンやスタートの技術:スタートダッシュやターン時の動作が、レースの結果に大きく影響します。
これらの技術が追求されずに筋肉だけを増やすことは、逆に競技力を下げる結果に繋がることもあります。
筋肉の質が重要
また、水泳特有の筋肉の質も見逃せません。
水泳に使われる筋肉は「速筋」と呼ばれ、瞬発力を重視したタイプが求められます。
筋トレを行う際には、以下のポイントを意識することが重要です。
- 無駄な筋肉増量を避ける:過剰な筋肉量は、瞬発力を損ねてしまう場合があります。
- 水泳に特化した筋トレを行う:特定の筋群を鍛えることで、泳ぎに直接的に影響する力を向上させることが可能です。
体力のバランス
水泳では持久力も大切ですが、これは単なる筋肉量ではなく、持ち運ぶ力の持続性が求められます。
以下のようなトレーニングが効果的です。
- 有酸素運動を含めること:持久力を高めるためには、泳ぐだけでなく、ジョギングやサイクリングなどの有酸素運動も重要です。
- 瞬発力を鍛えるトレーニング:短距離で全力を出すトレーニングは、速筋の強化に貢献します。
水泳選手が「筋肉があれば速くなる」と考えるのは簡単ですが、技術や適切な体力の向上なくして、真のパフォーマンスは向上しません。
正しいアプローチで、水泳のスキルを最大限に引き出すことが求められます。
自身は、泳ぎの姿勢を保つための筋トレを意識しています。
あと、水泳選手のあの体系はカッコいいので憧れもあります。
5. 水泳選手が筋トレするなら知っておくべき注意点

水泳選手が筋トレを取り入れる際には、いくつかの重要な注意点があります。
これらを理解することで、水泳のパフォーマンスを向上させつつ、怪我のリスクを避けることができます。
適切なトレーニングとバランス
筋トレを行う際、重要なのは水泳とのバランスです。
筋肉を強化することはパフォーマンス向上につながりますが、過度な筋トレは水中での動きに悪影響を与えることがあります。
特に、脚の筋肉や体幹を重点的に鍛える際には、以下の点に気を付けましょう。
- 技術の習得を優先: 質の高い泳ぎを維持するためには、水中練習が最優先です。
筋トレによって疲労が蓄積し、水中でのフォームや技術に支障が出ることは避けるべきです。 - 疲労管理: 激しい筋トレを行った後は、回復を優先し、翌日の練習には影響を与えないようにしましょう。
筋トレのセッションをプールの練習の前後に配置し、体の状態をしっかりと把握することが重要です。
特化したトレーニングプラン
水泳選手にとって、全身を鍛えることは大切ですが、特に水泳に必要な筋肉に特化したトレーニングを心掛けましょう。
以下のメニューは水泳選手におすすめです。
- 体幹トレーニング: 水中での姿勢を安定させるためには、強い体幹が求められます。
プランクやバランスボールを使用したエクササイズを取り入れましょう。 - 下半身の強化: スタートやターンの際に必要な脚の力をつけるため、スクワットやデッドリフトを行うと効果的です。
- 上半身強化: 水を押す動作に特化するため、腕立て伏せを取り入れたり、特に肩や背中の筋肉を意識したトレーニングを実施します。
栄養管理の重要性
筋トレと並行して、栄養管理も欠かせません。以下のポイントに留意しましょう。
- 運動前後の栄養摂取: 効果的な筋トレを行うためには、運動前には糖質を摂取し、運動後にはタンパク質を補給することが大切です。
これにより筋肉の回復を促し、パフォーマンスを維持できます。 - 水分補給: 筋トレ中の水分不足はパフォーマンスを低下させる要因になります。
こまめに水分を補給し、体調管理を心がけましょう。
筋トレは水泳選手にとって大きな効果をもたらすことがありますが、それを正しく行うためには注意が必要です。
上記のポイントを押さえ、バランスを保ちながらトレーニングを行っていくことが重要です。
水泳と筋トレのバランスは非常に大切な項目です。
水泳のレベルに関係なく、偏重にならないように注意したいものですね。
【衝撃の真実】水泳選手が筋トレしない本当の理由:まとめ
水泳と筋トレを効果的に組み合わせるには、選手個人の目標やスタイルに合わせた細かな配慮が必要です。
水中練習とバランスの取れた筋トレ、そして適切な栄養管理を行うことで、水泳のパフォーマンスを最大限に引き出すことができるでしょう。
また、怪我のリスクを最小限に抑えながら、着実に力を身につけていくことが重要です。
水泳選手には、この両者のバランスを見極め、自身に最適なトレーニング方法を見出していくことが求められるのです。
よくある質問
水泳選手が筋トレをしない理由は本当にあるの?
水泳は有酸素運動が主体で、そのため水泳選手の筋肉は持久力に特化した遅筋となるため、筋肉の増大が望めず、また水中での技術向上が最優先されるため、筋トレを避ける傾向にあります。さらに関節への負担やエネルギー管理の観点からも、水泳選手は筋トレを控える理由があるといえます。
筋トレが水泳のパフォーマンスを下げるケースは?
筋肉の疲労による泳ぐ技術の低下、筋肉量の増加による水中抵抗の増大、そして栄養不足による筋肉の減少などが、筋トレが逆効果となる主なケースです。
水泳選手は、これらのリスクを理解し、適切なタイミングや量で筋トレを行う必要があります。
水中練習と筋トレ、どちらを優先すべき?
水中での技術向上と持久力の強化が水泳において最も重要ですが、筋力やパワーの向上、怪我の予防のためにも筋トレは不可欠です。
選手の目標や体調に応じて、両者のバランスを考えながら、効果的なトレーニングを組み立てることが重要です。
「筋肉があれば速くなる」は間違い!水泳に必要な本当の力とは?
水泳では技術が最も重要であり、水の抵抗を最小限に抑えるフォームや、ターンやスタートの技術が成績に直結します。
また、水泳に特化した質の高い筋肉と、適切な持久力のバランスが、真のパフォーマンス向上には不可欠です。
単なる筋肉量の増大では、かえって水泳能力を低下させる恐れがあります。


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