背泳ぎをしていると、気づけばコースから大きくズレてしまう・・・そんな経験はありませんか?
水泳を始めたばかりのシニアスイマーにとって、思うようにまっすぐ進めないことは、戸惑いや不安の原因になります。
でも心配はいりません!
ほんの少しのコツで、安定したフォームと方向感覚を手に入れることができます。
本記事では、初級者でも実践しやすい背泳ぎ矯正テクニックをやさしく解説します。
安心して泳げる一歩を踏み出しましょう!
水泳の背泳ぎコツ!:はじめに
背泳ぎを上達させたいあなたへ!正しいフォームと動かし方の秘訣とは?
「背泳ぎをしてもまっすぐ進まない」「どうしても疲れてしまう」・・・そんな悩みを抱えていませんか?
背泳ぎをスムーズに、美しく泳ぐためには、まず“水に乗る姿勢”を理解することが欠かせません。
そして、腕・足・体幹の使い方を正しくマスターすることで、驚くほど楽に進めるようになります。
姿勢がカギ!「一直線で浮く」ことから始めよう
背泳ぎは、他の泳法と違って常に顔が水面に出ているスタイル。
そのため「いかにバランスよく浮かべるか」が上達の第一歩です。
ポイントは、頭からつま先までをまっすぐ一直線に保つこと。
そして、身体全体の力を抜き、リラックスした状態で水に浮くことが重要です。
ただし、よくあるミスが顎を上げすぎること。
これをやってしまうと重心がずれて、下半身が沈みやすくなってしまいます。目線はおへそあたりに向け、顎は軽く引いておくと自然と水平姿勢が保てます。
キックで前に進むには?「足の甲」を使う意識が大事
足の動かし方は、クロールと似ている部分が多く、背泳ぎでも太ももから動かす小刻みなバタ足が基本になります。
このとき重要なのが、「水を蹴る方向に足の甲を向ける」という感覚です。
足先ではなく、足の甲を意識して後方へ水を押し出すことで、しっかりとした推進力が得られます。
また、脚全体に力を入れすぎるのはNG。
特に、キックの始め(蹴り出す瞬間)にだけ力を入れて、そのあとはリズムよく脱力するのがコツです。
キックは大きすぎると逆に姿勢が乱れてしまうので、水面から足や膝が出ない程度のスモールキックを心がけましょう。
腕は「肩から動かす」イメージでストロークを大きく
足のキックでリズムがとれるようになったら、次は腕の使い方。
背泳ぎでは、ただ腕を回すのではなく、肩からダイナミックに動かすことがポイントです。
具体的には、肘を曲げずに伸ばしたまま、耳のすぐ横をなぞるように腕を後方へ持っていきましょう。
これにより、抵抗が少なく、水をしっかりキャッチできる軌道になります。
さらに慣れてきたら、**ローリング(身体の回転運動)**を取り入れると、より効率の良い泳ぎになります。
ローリングの正体とは?無理せず自然に身につける方法
ローリングとは、ストロークに合わせて身体を左右に軽く傾ける動きのこと。
クロールや背泳ぎのような交互に腕を動かす泳法では、この回旋運動がとても重要です。
ローリングによって、肩の可動域が広がり、結果としてより多くの水をかくことができるようになります。
ここで大事なのは、「身体を無理に傾けようとしない」ことです。
あくまでも肩の動きに連動して自然に身体が回転する感覚を身につけましょう。
ストロークの際は、水面に近い場所に深めに腕を入れ、遠くの水を掴みにいくイメージで水をかくと、推進力が高まります。
水泳の背泳ぎコツ!:手引き
背泳ぎがまっすぐ泳げない3つの理由とは?
1.目印がないと「方向感覚」が狂う
シニア世代のスイマーに多いのが、「目を閉じたまま泳いでしまっている」ケース。
私自身も60代で水泳を再開した頃、天井を見ながら泳ぐことが苦手で、自然と目をつぶっていました。
その結果、右へ左へとコースロープに何度もぶつかってしまったのです。
水面に仰向けで浮かぶ背泳ぎでは、視覚情報が方向の安定に大きな役割を果たします。
目を開けて天井や窓のラインを目印にするだけで、大きく改善されます。
2.左右の腕の動きが不均等
0歳のスイミング仲間・田村さんは、左肩に軽い痛みがあったせいで、無意識に右手のストロークが強くなっていました。
結果的に進行方向が右にズレてしまっていたのです。
背泳ぎは左右のバランスが大切です。
片側だけ強いと曲がってしまうため、肩の可動域を確認しながら、左右均等を意識することが大切です。
3.姿勢が不安定で、足がブレている
「足が沈む」「水をかくと腰が落ちる」という悩みもよく聞きます。
私が70代の教室で指導した女性(72歳)は、脚が水面に上がらず常にブレーキをかけている状態でした。
腰が沈むことで進行方向がふらついていたのです。
背泳ぎでは、お腹とお尻を軽く持ち上げるように意識すると、姿勢が安定します。
体験談①:68歳・女性「天井の蛍光灯ラインが私のガイド」
「最初は背泳ぎが苦手で、どうしても真っ直ぐ進めなかったんです」と話すのは、68歳でスイミングを始めた加藤さん。
目をつぶって泳いでいたことに気づき、思いきって目を開けてみたところ、天井の蛍光灯のラインを目印にできることを発見した。
「今ではそのラインを追いかけるように泳げるようになりました。
曲がる心配がなくなり、安心して背泳ぎを楽しめています」
テクニック①:天井の目印を見ながら泳ぐ
- できるだけ「まっすぐな天井の線」を見つける
- コース中央の照明・梁・窓枠などもOK
- 視線をずらさず、頭を固定する意識が大切
ポイント:首を動かすと体もぶれやすくなるので、視線は固定したままが基本です。

私は初めての大会で、右側のコースロープに身体が寄って行ってしまって何度も左側へ軌道修正した思い出があります。
体験談②:72歳・男性「フィン練習でバランス感覚を取り戻した」
72歳の佐藤さんは、バタ足の左右バランスが悪くて曲がってしまっていたそうです。
「昔は泳げたのに、年を取ってから背泳ぎがズレるのがショックでした」と語ります。
そんな佐藤さんが取り入れたのが、ビート板を胸の上に乗せてフィンを使う練習。
「フィンをつけるとキックの左右差がよく分かり、まっすぐ泳ぐ感覚をつかみやすかった」と笑顔で話してくれました。
テクニック②:フィンを使って左右バランスをチェック
- 短めのフィンで水中抵抗を感じやすく
- キックの強さや方向の違いに気づきやすい
- 練習後はフィンなしでも安定感がアップ!
補足:高齢者向けのフィンは柔らかく短めのものが安心です。

私は以前、身体全体の筋力が落ちていたため、ストロークの度に身体全体が左右に揺れて上手く泳げませんでした。
それからは、自身が続けられるような筋トレを工夫して、筋力をアップさせたら真っすぐに泳げるようになりました。
体験談③:70代夫婦「背泳ぎが二人の共通の趣味に」
70代夫婦の田中さんご夫妻は、退職後に一緒にスイミングを始めました。
当初はお二人とも背泳ぎが苦手で、「あなた曲がってるよ」「いや、そっちこそ」と笑い合っていたそうです。
ある日、コーチからペアで並んで泳ぐ練習を提案され、合わせながら長く泳ぐことで、お互いのフォーム修正につながったとか。
「今ではプールで毎週、背泳ぎデートです」と微笑む姿が印象的でした。
テクニック③:他人と並んで泳いでフォーム確認
- 並泳はズレの確認に最適
- コースロープよりも人の存在感で気づきやすい
- 軌道修正の練習にもなる
注意点:混雑時や初心者同士では危険もあるので、安全な時間帯に行いましょう。

スクールの最初には必ず並泳するので、交差する人とぶつからないように泳ぎます。
コースロープ際を上手く泳ぐようにしていますので、それが良い練習になっています。
高齢者が安全に背泳ぎを練習するための5つのポイント
- 無理なペースで泳がない:息が切れるとフォームが崩れる原因に
- こまめに休憩を取る:体力より集中力が先に切れることが多いです
- 滑りにくいプールサイドを使う:転倒事故防止のため
- ストレッチを十分に:肩や背中の可動域を保つ
- 指導者や仲間と一緒に練習する:安全・継続・改善がしやすい
背泳ぎが上達すると、水に浮くことが快感になる
ゆらゆらしながら、大きな呼吸がしやすいため、高齢者にとって心肺への負担が少ない泳法とされています。
さらに、フォームが安定してくると水の上に浮いている時間が気持ちよくなり、「泳ぐこと」自体がリラクゼーションになります。
80代のスイマーである石井さんは「今では背泳ぎの時間が一番好き。
水の中で星を眺めているような感覚です」と語ってくれました。
水泳の背泳ぎコツ!:まとめ
背泳ぎがズレる原因と改善は「ちょっとした工夫」で変わる!
- 背泳ぎでまっすぐ泳げないのは、誰にでもあること
- 目印を見つける、フィンでバランスを確認する、人と並んで泳ぐ・・・どれも簡単な工夫
- シニアスイマーでも「今からでも遅くない」
水泳は年齢を問わず楽しめるスポーツです。
背泳ぎの小さな課題を乗り越えることで、もっと自信を持って泳げるようになります。
ぜひ、今日からご紹介したテクニックを取り入れて、快適な水泳ライフを楽しんでください!
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